バンブルビーのトレーラーの第二弾の感想
Bumblebee (2018) - New Official Trailer - Paramount Pictures
先日、バンブルビーのトレーラー第二弾が公開された。
バンブルビーとヒロインのチャーリーの交流がメインテーマとみられる内容は前回のトレーラーと同じで、メインシリーズがド派手で大仰な内容だったのとは対照的ですらある(一作目のみそういう側面も見られるが…)。
バンブルビー以外にもブリッツウイングをはじめ数名のディセプティコンが登場してくるのも確認できる。オプティマスプライム達が地球に来たのは2007年ではあるが、二作目で語られたように、それ以前からシーカーとして多くのトランスフォーマーが地球で隠密行動を取っていた事は周知の事実である。
回想と思われるシーンでは惑星サイバートロンでの戦火が描かれている。そこではG1ライクの姿をしたオプティマスプライムやサウンドウェーブ、ラムジェットなどに代表される頭部が三角錐の形状をしたジェット機系のディセプティコンなどが確認できた。
80年代へのオマージュ
現代でなく、わざわざ1987年を舞台にする辺り、トランスフォーマーがスタートした80年代へのリスペクト要素が強く感じる。
かつて、1985年に公開された『バック・トゥ・ザ・フューチャー(AA)』が古き良き50年代を懐古する映画であったが、今やこの映画が公開された80年代が、その古き良き時代とみられるようになった訳だ。
日本では、ゲームの『シェンムー 一章横須賀』やアニメ『かみちゅ!(AA)』なども80年代を舞台にしていたがノスタルジーを感じるには当時としてはまだ早かったかも知れない(そうでもない?)。奇しくもシェンムーはPS4の発売が決まっている。
また、BTTFとかみちゅ!は今現在、アマゾンプライムの見放題対象なので、未視聴の方にはオススメしたい。
余談ながら公式サイトで見ることのできるチャーリー家のガレージには北米版のファミコン…NESらしき物が確認できる。
まあコンボイの謎は海外じゃでてないけど…
G1ライクなデザイン
公式の公開前から、映像の一部がインターネットに流れており、登場するトランスフォーマーがあまりにG1ライクすぎて眉唾物だったが本当だった模様。
以前からバンブルビーの玩具ラインナップにあるサウンドウェーブがタイタンズリターン版の流用である点が気がかりだった。トレーラーの中では確かにG1ベースの姿をしている訳だから、不思議ではないが惑星サイバートロンでの姿であるなら、ジェネレーションズやユナイテッドの方が適切だ。しかし、敢えてノスタルジーを意図して80年代に主流だったカセットデッキに変形する所がその理由なら腑に落ちる。
オプティマスプライムやサウンドウェーブだけでなく、映画では三作目に登場したショックウェーブもまたG1ベースの姿になっているのにも驚きだ。メガトロンやショックウェーブは他のキャラと異なり、映画でもサイバートロンモードの姿のままだった訳だから、辻褄が合わない。
…とはいかない。
一番気がかりなのはG1オマージュの為にこれまでに打ち立ててきた実写映画版のサイバートロンモードのデザインコンセプトから大きく外れてしまっている事にある。
そして、サイバートロンでのシーンがあまりにCGムービー過ぎてしまっており、PS3などで展開されたサイバートロンでの戦闘を描いた『Transformers: War for Cybertron』や『Transformers: Fall of Cybertron』のムービーを彷彿するのである。日本ではこの2本は発売されなかったが、国内で発売された『トランスフォーマー ライズ オブ ザ ダーク スパーク(AA)』にも同様にサイバートロンでのシーンが描かれている。
トランスフォーマー ライズ オブ ザ ダーク スパーク 1st PV
過去にも『ビーストウォーズ』シリーズ、『トランスフォーマープライム』→『トランスフォーマーアドベンチャー』のように同一のキャラクターでも姿が大幅に変化する事はあった。
基本的には玩具メーカーサイドの要請によってデザインは概ね決まるものと思うが、実写映画シリーズはコンセプトアートから大幅にアレンジする事が多い中、今回は意図的にG1デザインに寄せてきたというのは異例だ。
個人的には実写映画版のデザインラインは実写に耐えうるものを意図したモノと認識していた。ガンダムやボトムズが幾らリアルロボットと銘打ってもデザインはやっぱりアニメ用を前提としたデザインであってリアルとは違う訳だ。
果たしてG1ライクのデザインのトランスフォーマー達が実写映画として違和感なく描かれるか注目したい。
日本での公開は来年春
個人的には一層、期待度の高まるトレーラー第二弾だった。G1ライクなデザインに懸念を示しつつも、個人的にもG1期には思い入れも深いだけに嬉しくなってしまうのも事実である。
国内での公開は春予定と北米より数ヶ月遅れになってしまったのが残念でならない。
玩具だけ先に手にとってじっくりと待っていきたい。